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「用心棒」の三船敏郎 |
| 三船敏郎映画 |
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銀嶺の果て(’47東宝) 監督:谷口千吉 共演:志村 喬 小杉義男 河野秋武 若山セツ子 高堂国典 |
三船敏郎のデビュー作。同時に監督の谷口千吉にとってもデビュー作であった。 3人組の強盗が北アルプスの山小屋に隠れ、そこに住む老人と娘との間に交流が生まれる。 だが若い強盗は次第に凶暴になっていき・・・。 冬の信州のアルプスにロケーションを行い、スリルとアクションに溢れた娯楽作品になっていた。 脚本は谷口と黒澤明が20日間で書き上げたもの。 |
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酔いどれ天使(’48東宝) 監督:黒澤 明 共演:志村 喬 木暮実千代 山本礼三郎 中北千枝子 千石規子 笠置シズ子 進藤英太郎 久我美子 |
メタンガスの吹き出る沼地周辺の住民を診る飲兵衛医師と地元ヤクザの葛藤を描いた黒澤監督の作品に新人の三船がデビューした。 三船はぎらぎらした眼で空威張りしながらも結核を患うヤクザを好演し、一躍スターダムにのし上がった。 この後、三船と黒澤のコンビは世界の三船・世界の黒澤へと拡大していった。 |
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野良犬(’49東宝) 監督:黒澤 明 共演:志村 喬 淡路恵子 木村 功 千石規子 |
暑い夏の日の午後、若い村上刑事は射撃訓練の帰り、満員のバスの中でコルトを盗まれた。 コルトには7発の銃弾が残されている。犯罪に私用されたら責任問題だ。 村上はスリ係りの老刑事と捜査線上に浮かんだお銀というスリと接触、そこから本多という男を探り出した。 しかし、コルトは遊佐という男の手に渡っており事件は起きた・・・。 戦後の闇市の中を犯人を追って三船が延々と歩く場面が印象深い。 |
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ジャコ萬と鉄(’49東宝) 監督:谷口千吉 共演:月形龍之介 進藤英太郎 浜田百合子 久我美子 |
北海道のニシン漁場に片目の無法者・ジャコ萬が流れてきて無法の限りを尽くすが、網本は弱味を握られていて手が出ない。 そこへ正義感の強い網本の息子・鉄が帰ってきてジャコ萬と対決する。 |
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羅生門(’50大映) 監督:黒澤 明 共演:京マチ子 森 雅之 志村 喬 千秋 実 上田吉二郎 本間文子 加東大介 |
芥川龍之介の「藪の中」を映画化し、ベネチア映画祭で金獅子賞を受賞、黒澤明が世界に認められた文芸ミステリー作品。 平安時代、森の中で盗賊・多襄丸が武士を殺した。 だが、裁判での証言は、多襄丸、武士の妻、武士の言葉を伝える巫女、目撃した木こりの全てが食い違っていた。 果たして真実は・・・? 森の中の躍動感と冴えたカメラワークが素晴らしい作品であった。 |
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七人の侍(’54東宝) 監督:黒澤 明 共演:志村 喬 津島恵子 島崎雪子 藤原釜足 加東大介 木村 功 千秋 実 宮口精二 小杉義男 左 卜全 稲葉義男 土屋嘉男 津島恵子 |
黒澤明の最大にして最高峰。 西部劇の要素を時代劇に取り入れ早坂文雄の勇壮なテーマ音楽が実に効果的だった。 ベネチア映画祭金獅子賞受賞作。 戦国時代。野武士の群れが野盗化し、次々と村を襲っていた。 ある村では野盗から守るため侍を雇うことにした。 集まった七人の侍と野盗との壮絶な戦い。 戦いあり、人情あり、恋ありとおよそ映画のあらゆる要素が詰まった3時間半は何回見ても退屈しない。 三船の一番合った役柄はこの菊千代であろう。 |
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蜘蛛巣城(’57東宝) 監督:黒澤 明 共演:山田五十鈴 志村 喬 千秋 実 久保 明 木村 功 |
シェークスピアの「マクベス」を時代劇に翻案した黒澤作品。 ラストの三船が無数の矢にさらされるシーンは圧巻であった。 謀反を起こした敵を倒し、帰城途中に出会った老婆の予言通り鷲津武時は、大将に任ぜられる。 武時は妻・浅茅にそそのかされ城主を殺し城主となり、更に親友・義明をも殺害する。 武時は良心の呵責ゆに半狂乱になり、身ごもった浅茅は死産した。 やがて義明の子が軍勢を集め蜘蛛巣城へ押し寄せた・・・。 |
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隠し砦の三悪人(’58東宝) 監督:黒澤 明 共演:千秋 実 藤原釜足 上原美佐 志村 喬 藤田 進 |
戦国時代、秋月家は隣国の山名家に破れ、秋月家の大将・真壁六郎太は世継の雪姫を擁して隠し砦にこもった。 近くの泉には薪に見せかけて軍資金の黄金200貫が隠されている。 同盟国の早川領へ脱出しようとした六郎太は泉で出合った二人の百姓を脱出に利用しようと考えた。 こうして脱出が開始され、次々と難関を突破していく。 スリルとサスペンスとユーモア満載の娯楽時代劇の豪華巨編であり、「スター・ウォーズ」のロボットの原型にもなった作品としても有名。 |
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無法松の一生(’58東宝) 監督:稲垣 浩 共演:高峰秀子 芥川比呂志 飯田蝶子 笠 智衆 多々良純 田中春男 |
名匠・稲垣浩が’43年に大映で阪東妻三郎主演で映画化した作品が、GHQにより無法松が恋を告白するシーンなどが大幅にカットされた。 このために無念を晴らすために東宝での再映画化した作品であるが、三船、高峰の好演により前作に勝るとも劣らない傑作となった。 ベネチア映画祭金獅子賞受賞作品である。 |
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日本誕生(’59東宝) 監督:稲垣 浩 共演:鶴田浩二 司 葉子 原 節子 田中絹代 香川京子 上原美佐 水野久美 乙羽信子 宝田 明 志村 喬 |
東宝が1000本製作記念作品として日本古来の神話を基に三船以下オールスターキャストで放った一大スペクタクル史劇。 イザナギ・イザナミの国づくりに始まる神々の物語の中から、オトタチバナヒメとの悲恋に彩られたヤマトタケルノミコトの波乱の一生を中心に、高天原の神々の饗宴、ヤマタノオロチ退治などが描かれ、クライマックスに天変地異のスペクタクルが展開する。 特撮は円谷英二の集大成であったが、全体的には散漫であった。 |
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用心棒(’61東宝) 監督:黒澤 明 共演:仲代達矢 山田五十鈴 東野英治郎 加東大介 志村 喬 藤原釜足 |
二人の親分がいるためにゴーストタウンのようになってしまった宿場町に得体の知れない桑畑三十郎と証する浪人がやって来た。 双方に用心棒として雇わないかと持ちかける。 やがて巧みに双方を争わせ街を大掃除した浪人は何処とも無く去っていく。 殺陣シーンの凄まじさ、ユーモラスなタッチ。ピストルを持ったキザでニヒルな仲代の登場も存在感があった。 セルジオ・レオーネが作ったイタリアで本作の翻案・「荒野の用心棒」も大ヒットした。 |
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天国と地獄(’63東宝) 監督:黒澤 明 共演:仲代達矢 香川京子 木村 功 山崎 努 三橋達也 |
高台の豪邸を構える製靴会社の権藤の子供と間違えてお抱え運転手の息子が誘拐された。 権藤は悩んだ末、全財産の三千万円の身代金を払い子供を助け出す。 警察の捜査が始まり、一人の知能犯の青年が浮かび上がった。 全編息詰まるサスペンス。特に鉄橋を利用した身代金の受け渡しシーンは秀逸で、実際に模倣した事件が発生した。 |
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赤ひげ(’65黒澤プロ) 監督:黒澤 明 共演:加山雄三 山崎 努 香川京子 団 令子 桑野みゆき 内藤洋子 二木てるみ |
山本周五郎の「赤ひげ診療譚」の映画化である。 小石川養生所を舞台に所長の赤ひげと青年医師の交流を描いた。 長崎でオランダ医学を学んだ青年・保本は、小石川養生所に医師見習いとして住むことになったが、所長・赤ひげに反発を覚え養生所の禁を犯し破門されることすら望んでいた。 座敷牢の狂女は先天性体質が原因だとする赤ひげの診断を誤りだと指摘した保本は観察を繰り返した結果、赤ひげの診断の正しさを知るのだった。 日々、貧乏人と接し、黙々と医術を施す赤ひげに保本は次第に共感を覚えるのだった。 |
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侍 (’65三船プロ=東宝) 監督:岡本喜八 共演:松本幸四郎 小林桂樹 伊藤雄之助 新珠三千代 八千草薫 |
郡司次郎正原作の「侍ニッポン」を岡本喜八が映画化。 万延元年、時の大老、井伊直弼の開国強行策に反対する水戸浪士が暗殺を企てる。 井伊直弼が妾に生ませた子・新納鶴千代(三船)は一獲千金・立身出世の打算から水戸浪士の一味に加わり、実父とは知らずに井伊直弼の首を落とす。 桜田門での殺陣シーンは岡本喜八のスピーディなカッティングのアクション処理で見ごたえ充分であった。 |
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日本のいちばん長い日 (’67東宝) 監督:岡本喜八 共演:山村 聰 志村 喬 笠 智衆 宮口精二 戸浦六宏 黒沢年男 佐藤 允 中丸忠雄 加山雄三 小林桂樹 島田正吾 |
大宅壮一編纂の同名の実録の映画化。 東宝創立35周年記念作品であり、いわゆる“8.15”ものの第一作になった。 昭和20年8月14日から翌15日正午の玉音放送までの一日を描いた迫力満点の作品である。 日本に無条件降伏を求める連合国のポツダム宣言が海外放送で傍受された7月26日早朝を冒頭に、原子爆弾の投下、ソ連の参戦などの事件を背景に軍部や政府内部の状況が刻一刻と変化していく様子を克明に描いている。 三船は自決する阿南陸相を壮絶に演じた。 |
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黒部の太陽 (’68 三船プロ=石原プロ=日活) 監督:熊井 啓 共演:三船敏郎 志村 喬 滝沢 修 佐野周二 |
日本映画界が縮小均衡をたどり始めた時期にスタープロの三船と石原が提携、監督に熊井啓を迎えた。 関西電力の黒四ダム工事の実録。 大手建設会社の技師が下請け会社員らと協力、人知・情熱・機材をかたむけて破砕帯の難関を突破。 ついに工事用トンネルを貫通させてダム完成をみるまでの人間ドラマ。 当時としては破格の三億九千万円をかけた超ど級。 |
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風林火山(’69東宝) 監督:稲垣 浩 共演:三船敏郎 石原裕次郎 佐久間良子 大空真弓 中村賀津雄 緒方 拳 |
武田軍の名参謀・山本勘助(三船)の波乱の生涯を描いた井上靖の原作を時代劇の名匠・稲垣浩が映画化。三船プロの製作ということもあって大ヒットした。 一代の軍師と言われた山本勘助(三船)は敵将の娘・由布姫に恋をしてしまった。 その葛藤が悲劇の武人の側面を彩る・・・。 錦之助は武田晴信に石原裕次郎は上杉謙信、佐久間良子は由布姫を演じた。 |
| 映画館主から かって「男は黙ってサッポロビール」という三船敏郎が出演するコマーシャルがありました。いかにも三船らしいコマーシャルでした。 戦後、復員した三船は東宝の第一期ニューフェイスに応募しました。 審査委員長は監督の山本嘉次郎でした。 面接で、「笑ってみて」と言われた三船が、「面白くも無いのに笑えません」と、ふてぶてしい態度で答えたといいます。不合格になるかと思った時、山本の弟子ともいえる黒澤明がこれを見ていたのでした。 黒澤は単なる美男ではなく、独特の個性を持った三船を評価し採用に強く進言したのでした。 1947年、谷口千吉監督の「銀嶺の果て」でデビュー。デビュー3作目には黒澤明の「酔いどれ天使」で肺を患ったヤクザ役で出演し強烈な印象を残しました。当時、三船が道を通ると本物のヤクザが避けて頭を下げたという逸話があります。 以後、黒澤と三船のコンビは16年間続き、その間の黒澤映画で三船の出演しなかったのは「生きる」1本だけです。 そして「羅生門」がベネチア映画祭で金獅子賞を受賞したのをかわきりに世界に飛躍、『世界の黒澤』『世界の三船』と、日本映画界を代表する存在に上り詰めていったのでした。 その中でも「七人の侍」は黒澤の代表作のみならず日本映画界の最高峰ともいえる傑作となります。この中で三船が演ずる侍の一人、菊千代は三船の性格、人間性が最も近いキャラクターでした。 世界的に有名になった三船は、外国からのオファーが続々と来るようになります。 1961年、「価値ある男」でメキシコ映画の主役に抜擢されたのをかわきりに、1967年「グラン・プリ」、1968年「太平洋の地獄」、1971年「レッド・サン」、1976年「ミッドウェイ」、1976年「太陽にかける橋」、1979年「1941」、1980年「将軍」、等等です。 黒澤ファンとしてその影響を受けたジョージ・ルーカスの大ヒット作「スター・ウォーズ」のオビワン・ケノビ役にもオファーを受けたが三船が断ったという話もあります。 私が三船敏郎の映画を見たのは小学生の時の「日本誕生」。 「用心棒」が黒澤映画との初めての出会いでした。それまでの白粉を塗りたくったような時代劇とまったく異なる時代劇との出会いは衝撃的でした。 以来、黒澤映画の大ファンになり、それらの主役は三船敏郎だったのです。 |
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