ヒッチコック出演シーンアラカルト
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    1899〜1980

スリルとサスペンスを撮らせたらヒッチコックの右に出る者はいない。
ヒッチコックのスリルの原点は幼少時にあった。厳格な父は知り合いの警察署長に頼み、いたずらが過ぎた少年を5分間だけ留置場に入れてもらった。寄宿中学では、鞭で打つ刑罰の待つ恐怖感を味わう。
サイレント出身の彼は、映像表現と雰囲気描写を重視する。魔物のようなカメラの目は流麗で、スマートである。
観客をいかにドキドキ、ワクワクさせるかがヒッチコックの最大関心事であり、理屈はいらない。
観客に対するサービス精神に徹し、彼自身も楽しんでいる。
高所からの恐怖感を観客に抱かせるテクニックは抜群で、「レベッカ」’40、「海外特派員」’40、「断崖」’41、「逃走迷路」’42、「白い恐怖」’45、「裏窓」’54、「泥棒成金」’55、「めまい」’58、「北北西に進路を取れ」’59など、随所に見られるが、描き方は全て違う手法である。

又、実験精神を抱くパイオニアでもあり、「ロープ」’48では、全編81分がワンカット、ドラマと映写時間が一致する長廻しの原点である。「海外特派員」’40では、飛行機が海中に突っ込むシーンをコックピットの中からワンカットで撮る。「サイコ」’60では、湯の噴出すシャワーを真下から撮る。「めまい」’58では、逆ズームという撮影方をあみだし、目のくらむような効果を観客に味わわせた。

父親は養鶏場を営んでいて、ヒッチコックが、幼い頃から鳥や卵に嫌悪感を抱いていたのは有名な話だ。彼はそれをユーモアで表現する。鳥を悪役に仕立てたり、目玉焼きに煙草の吸殻を突き立てる。

5回もアカデミー監督賞候補になりながら、受賞していない。ヒッチコックはいう、「私は殺しすぎたからだろう」

作品名 年度 主演
イギリス時代(サイレント)
快楽の園 ’25 ヴァージニア・ヴァリ
山鷲 ’26 ベルンハルト・ゲッケ
下宿人 ’26 アイヴァ・ノヴェロ
下り坂 ’27 アイヴァ・ノヴェロ
ふしだらな女 ’27 イザベル・ジーンズ
リング ’27 カール・ブリッスン
農夫の妻 ’28 ジェームスン・トマス
シャンパン ’28 ベティ・バルフォア
マン島の人 ’29 カール・ブリッスン
イギリス時代(トーキー)
ゆすり ’29 アニー・オンドラ
ジュノと孔雀 ’30 セーラ・オルグッド
殺人! ’30 ハーバート・マーシャル
いかさま勝負 ’31 エドマンド・グウェン
おかしな成金夫婦 ’32 ヘンリー・ケンダル
第十七号 ’32 レオン・L・ライオン
ウィーンからのワルツ ’33 ジェシー・マシューズ
暗殺者の家 ’34 レスリー・バンクス
三十九夜 ’35 ロバート・ドーナット
間諜最後の日 ’36 ジョン・ギルグッド
サボタージュ ’36 シルビア・シドニー
第3逃亡者 ’37 ノヴァ・ピルブーム
バルカン超特急 ’38 マーガレット・ロックウッド
巌窟の野獣 ’39 チャールズ・ロートンカール・ブリッスンカール・ブリッスン
アメリカ時代
レベッカ ’40 ローレンス・オリビエ、ショーン・フォンティーン
海外特派員 ’40 ジョエル・マクリー、ラレイン・デイ
スミス夫妻 ’41 キャロル・ロンバード、ロバート・モンゴメリー
断崖 ’41 ケイリー・グラント、ショーン・フォンティン
逃走迷路 ’42 ロバート・カミングス、プリシラ・レイン
疑惑の影 ’43 ジョゼフ・コットン、テレサ・ライト
救命艇 ’43 タルラ・バンクヘッド、ウィリアム・ベンディックス
白い恐怖 ’45 グレゴリー・ペック、イングリッド・バーグマン
汚名 ’46 ケイリー・グラント、イングリッド・バーグマン
パラダイン夫人の恋 ’47 グレゴリー・ペック、アリダ・バリ
ロープ ’48 ジェームズ・スチュアート、ファーリー・グレンジャー
山羊座のもとに ’49 イングリッド・バーグマン、ジョゼフ・コットン
舞台恐怖症 ’50 マレーネ・ディートリッヒ、ジェーン・ワイマン
見知らぬ乗客 ’51 ファーリー・グレンジャー、ロバート・ウォーカー
私は告白する ’52 モンゴメリー・クリフト、アン・バクスター
ダイヤルMを廻せ! ’54 レイ・ミランド、グレイス・ケリー
裏窓 ’54 ジェームズ・スチュアート、グレイス・ケリー
泥棒成金 ’55 ケイリー・グラント、グレイス・ケリー
ハリーの災難 ’56 ジョン・フォーサイス、シャーリー・マクレーン
知りすぎていた男 ’56 ジェームズ・スチュアート、ドリス・デイ
間違えられた男 ’57 ヘンリー・フォンダ、ヴェラ・マイルズ
めまい ’58 ジェームズ・スチュアート、キム・ノヴァク
北北西に進路を取れ ’59 ケイリー・グラント、エヴァ・マリー・セイント
サイコ ’60 アンソニー・パーキンス、ジャネット・リー
’64 ロッド・テイラー、ティッピ・ヘドレン
マーニー ’64 ショーン・コネリー、ティッピ・ヘドレン
引き裂かれたカーテン ’66 ポール・ニューマン、ジュリー・アンドリュース
トパーズ ’69 フレドリック・スタフォード、ダニー・ロバン
フレンジー ’71 ジョン・フィンチ、バリー・フォスター
ファミリー・プロット ’76 ブルース・ダーン、バーバラ・ハリス

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